出産前までバリバリのキャリアウーマンとして仕事に没頭してきた女性が、ブランクを経て職場復帰したにもかかわらず転職を考えてしまうことがある。
その理由は、大きく分けると2つのパターンがあるようだ。
ひとつは出産後、職場の配慮から比較的仕事が楽な部署に回されたため、給料が下がった時である。
「今まであんなに会社に貢献してきたのに!」と理不尽さに耐えきれず退職を決める場合だ。
もうひとつは、以前のように働いていたのでは家庭が破たんするのが目に見えていると考え、キャリアはあっても今までの会社に辞表を出すパターンである。
後者は自分の中で仕事の位置づけが客観的にできているのであまり心配はないだろう。
子育ての状況を見ながら自分の条件にに合った職場を見つけることができるはずだ。
しかし、前者は少し冷静にならなければいけない。
一時の感情で会社を辞めてしまったら、後で後悔することになりかねないからである。
何故ならば、まず乳児のいる女性にやさしい企業は非常にに少なく、転職先の会社が現在の会社と同等もしくはそれ以上の良い条件で雇用してくれるとは限らないからだ。
しかも人間関係はゼロから始めなければならず、これから育児中によくある子どもの病気や保育園の行事などで仕事を休まなければならなくなるかもしれな女性は、新しい環境で働くことは苦労が多いことが予想されるだろう。
そういった意味から、キャリア志向の女性の出産後の転職は慎重であるべきだと考えなければならない。
育児中のワーキングウーマンは、家庭と仕事のバランスを大事にしながら、計画的に働くことを考える必要があるだろう。